パートの方も含め労災保険を活用出来ます

労災保険は日本の法律に基づいた、つまり公的な制度であって民間企業が販売している保険ではないのですが、必ずしも多くの国民から正しく理解された上で活用されているとは言い切れない保険制度の一つだと言えます。

特に問題なのは、パートの方のケースです。例えば通勤途中で事故に遭い通院が必要な怪我をした場合等、パートの方はその日の仕事を休むことになるでしょうし、健康保険の適用分以外はご自身の負担で病院に通院されてしまうといったケースは少なくありません。

上記のケースを労災保険の観点からみた場合の誤解や問題点を指摘してみましょう。

まず、パートの方も労災保険のれっきとした対象者です。もし正社員のみが労災保険の対象だと理解していたとすればそれは誤りです。この点で特に問題なのはそうした事実をパート従事者の方自身がご存知ない場合が多いことです。パートの方は労災保険が適用されるという基本をしっかりと憶えておきましょう。

次に、業務上の怪我は適用されても通勤途中の怪我は関係ないといった誤解があります。勤務先へ通勤している最中の事故等による怪我も、寄り道でもしない限り、労災保険の対象となるのです。

最後に、このケースでは特に知られていない事項と考えられますが、健康保険を使用して怪我の治療を受けた場合は、保険適用分を返還したら自己負担分と合わせて労働基準監督署へ全額請求することが出来るのです。

転ばぬ先の杖として、労災保険に対する正しい知識を労使共にしっかりと身につけるようにしましょう。